「三工印刷」の三工とは、創業者である父を含む3人の主力メンバーに因んでいます。当初(昭和30年頃)は、官庁関係の帳票類や包装紙印刷が主流。その後、高度経済成長の波に乗り進展。バブル期を経て平成4年には、現在地へ社屋を移転しました。しかし、期せずして父が急逝したのを機に社を受け継ぐこととなりました。
父が生前着手した新社屋設立や、それに伴う設備投資は、社にとっては大きな賭けであり、内実はマイナスからのスタートでした。当時は日本中の企業が、バブル後の苦境にあえいでいた頃。我が社に限らず、日本経済全体が、存続を賭けて耐えていた頃のことです。幸い、お得意様に恵まれ、社員もついてきてくれたこともあり、現在に至っています。
社の理念である「自責」は、最も苦しかったその当時に、実感として噛みしめていた言葉であり、かつ、支えとなった言葉でもあります。たとえマイナスの状況に陥っていても、その責任を他に転嫁することなく受け止めることで、活路を見いだすことができるという考えです。この想いを社の理念とし、社員皆で共有し、社員一人ひとりが真摯に製品のクオリティを追求する風土を築いてゆきたいと思っています。
お陰様で、現在はパッケージ関連の印刷が得意分野のひとつとなっています。しかしそれに甘んじることなく、印刷+サービスの融合によるワンストップサービスの提供を目指していきたいと考えています。インターネットの普及によって、今後はBtoBに限らず、個人のお客様ニーズに対応するBtoCのフィールドにも多くの可能性を感じています。
現代は取り巻く市場環境が急速に変化しています。それに合わせ、弊社も柔軟に変革を迫られる面もありますが、「自責」に照らし、バランス感覚は失わないように方向性を見極めていくことが大切であり、それがお客様の利益につながると考えています。
引き続き皆様のご支援、ご指導を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
三工印刷株式会社 代表取締役 社長
根村俊朗